椎間板は捻転(ねじれ)に対して弱く、捻転の過剰負荷は脊柱腰部を前屈させた時に発生し、その際に腰部椎間板線維輪の後部が伸張される。

腰部椎間関節を前屈させた時に椎間板線維輪外側面のコラーゲン線維の配列が垂直方向に近くなる。

このコラーゲン線維の強度は、線維の向く方向に沿った力に対して最大となり、またコラーゲン線維の配列は腰部脊柱が屈曲・伸展・側屈の力や負荷に耐えるためのものである。

この負荷に耐えてくれるコラーゲン線維の強度は残念ながら捻転(ねじれ)などのコラーゲン線維に対して直角方向に向かう力や負荷に対して最小となり、さらに脊柱腰部を前屈させた時に腰部椎間関節面がある程度離開してしまうので、さらに捻転(ネジレ)しやすくなり、そしてこの椎間関節と線維輪は捻転(ネジレ)の動きを制限する部位なのでこのような力が加わる事で椎間関節と線維輪が同時に障害を受けてしまう。

腰部椎間関節の回転(ネジレ)が3度以上の大きさで線維輪の外側の線維が裂け始める。この過剰な回転負荷が繰り返され徐々に線維輪内部の線維にまで損傷が広がり中心の髄核と線維輪の間が繋がる形となり、「ヘルニア」など病的因子の原因が構成される。

腰部に関してはこれらの裂け目はほぼ線維輪の後外方に発生し、この損傷を放射状裂溝と言う。