顎関節症について御相談がありましたので一筆致します。

顎関節の機能障害は筋と軟部組織の機能構造障害です。

よく見られる症状としては、

① 顎関節の開閉時の音。

② 下顎の上下開閉運動の際に起こる運動制限(顎を開きにくい・顎を閉じにくい等)。

③ 咀嚼筋群の圧痛を伴う頭部と頚部の痛み。

④ 開閉時の下顎の左右へのスライド運動。

 

さらに、顎関節の内部の障害は、関節頭の滑走運動の制限、関節頭の脱臼、側頭骨癒着、軟骨障害等があり、外因的な損傷と内因的な損傷を考えなければなりません。

 

外因的原因= ①過屈曲頚椎損傷 ②頚椎牽引 ③打撲性のあるスポーツ ④顎関節構造の弾性を超える衝撃

内因的原因= ①精神的ストレス(例 歯ぎしり) ②欠け歯 ③慢性歯周囲組織炎 ④軟部組織退行変性 ⑤退行性関節炎 ⑥炎症性関節炎

 

また重要な事に、下顎の開閉運動は頚椎1番と2番を中心に行われると言う理論(グゼイ博士のクォートランド理論)があり、ここに異常や関節機能障害が存在する場合、顎関節症に対してカイロプラクティックが介入する余地が大いにあると思われます。