画像分析・症例報告

■40代 男性 頚椎左OBL(斜位像)

典型的な軟部組織退行変性が脊柱隣接関節へ骨性構造的変性を来たしたパターンです。

症状としては左頚部痛、左側屈時の痛み(コンプレッション陽性)、左手中指と示指の知覚機能の低下と左肩甲骨内側縁の疼痛等を発現。
lisiting C6PLS-SP

但し、L側の症状における椎間孔内圧を考慮しR側から椎間孔狭小スペースを広げる目的でアジャスト。
頚部においては軟部組織退行変性が特徴的に変形を形成し、症状原因の主な構成因子となるケースが多いです。

■20代女性 腰部仙骨側面像

医療機関にてMRI等の検査を経て、L4~L5間とL5~仙骨間の腰部椎間板ヘルニアと診断され来院。

腰部の激痛と下肢における足指のシビレ、歩行運動障害等を発現。
仙骨底の角度の減少とL3~仙骨までが階段状に後方に配置異常を呈し、特にL4~L5間が椎間板線維輪、髄核の退行変化を形成。
症状発生因子の椎間板空間占有病変、椎間孔の異常内圧の除去を目標とする。
listing L 4PRS-SP

■50代男性 画像は頚部左OBL

医療機関でMRI検査後にC4~C5間の頚椎椎間板ヘルニアと診断され来院。

頚部運動にて痛みが発現し、左手母指と示指にシビレをきたす。
画像にて左右C4~C6の椎間腔と椎間孔の変性を形成。
特に側面像でのC4~C5間の椎間板高位の退行変化が特徴的。
脊柱管前後径にてスペースが十分に確保されている事を確認。(触診などでは決して分かりません。)
listing C4PRS-SP

■30代女性 画像は腰部仙骨Lat 側面像

L5~仙骨間の腰部椎間板ヘルニア

歩行時の痛み、座位から立位への移行時に腰部に痛みが発現する。
L5~仙骨間の椎間板狭小化
L4上角部分における骨分離(おそらく過去の激しい運動が原因で形成)

SLR 陽性
ケンプテスト 陽性
L5~仙骨間の外側性のヘルニア
listing L5PLS-M

■30代女性 頚部右側のOBL(斜位像)

10年ほど前に頚椎を痛め、右手第4指と第5指にシビレを発現。
慢性的な肩のコリと起床時の右鎖骨周辺の痛み
※一般的に多い肩のコリ、肩甲骨内縁部のコリ等は単なる筋肉のコリではないと言う事を理解していただきたいです。

右OBL(斜位像)にて頚椎C4とC5番間、C5~C6間の椎間孔の狭小化が見受けられ、面像ではC5~C6間の椎間板後壁高が減少。

神経保護機能を司る椎骨構造の特性が生理的、病理的変化により椎骨不整列を発生し神経機能障害(シビレ・肩のコリ・鎖骨周辺の痛み)の原因となる椎間孔内の内圧上昇が神経根への狭窄原因を構成し、症状発生となる典型的なパターン。
listing C5PLS-SP

■40代女性 腰部骨盤 A-P 正面像

仰向けに寝ると腰部に激痛が走る。歩行時に痛みを伴い、腰が曲がるような歩き方になる。

A-P正面像にて著明な腰部左凸(とつ)側彎を形成。
側面Lat像にて、L3とL4の骨癒合・L4とL5の半癒合が確認される。
正常仙骨底角がかなり減少しているB-P(後方仙骨底)
listing PS-R(B-P)

■30代女性 二年前に交通事故で頚部を損傷。 頚部開口 A-P 正面像

頭痛が酷く、首の左右の側屈運動で痛みを伴う。耳鳴り、目まいの症状も発生する。小指にシビレも以前は感じていた。

頚部側面 Lat像にて、頚椎5番(C5)の後方変位を確認。椎間板後壁高の減少も見られる。
静止触診、可動触診にてC5可動域の運動制限を確認。
頚椎1番(C1)の可動性も左側で運動制限。
C5の数回の調整後、安定してきたのでC1(頚椎1番)のアジャスト。
listing C5PLS-SP